※この記事は、一般的な情報と、整体院福粋で身体を見てきた経験、院長自身のトレーニング経験をもとに書いています。痛みの種類や原因を、この記事だけで判断することはできません。強い痛み、腫れ、しびれ、力の入りにくさ、日常生活へ影響する症状などがある場合は、トレーニングを中止し、必要に応じて医療機関へご相談ください。
パーソナルトレーニングで身体を痛めた方へ|運動が合わなかったと決める前に
健康のために、パーソナルトレーニングを始めた。
年齢とともに弱くなった足腰を鍛えたい。
姿勢を整えたい。
筋肉をつけて、疲れにくい身体になりたい。
一人ではやり方が分からないため、専門家に見てもらいながら運動を始める方もいます。
ところが、トレーニングを続けるうちに、肩や腰、膝、股関節などへ痛みが出ることがあります。
そのような時、
「専門家に見てもらっていたのに、どうして痛めたのだろう」
「自分は筋トレに向いていないのかもしれない」
「健康のために始めたのに、やらない方がよかったのではないか」
と感じるかもしれません。
しかし、パーソナルトレーニングで身体を痛めたからといって、すべての運動がその方に合わないとは限りません。
重さ、回数、可動域、種目、運動頻度などのうち、何かがその時の身体に合っていなかった可能性があります。
身体を痛めたことは、「運動に向いていない」という評価ではありません。何が今の身体に合っていなかったのかを見直すための情報です。
筋肉痛と、身体を傷めた時の痛みは同じではありません
筋トレをすると、運動中や運動後に筋肉へ痛みを感じることがあります。
そのため、トレーニングに慣れていない方は、
「これは筋肉に効いている痛みなのか」
「それとも、身体を傷め始めている痛みなのか」
判断しづらいことがあります。
どちらも、負荷をかけたり、指で押したりすると痛む場合があります。
また、腰のように、筋肉痛でも腰痛でも前屈時に痛みが出る部位では、動きだけで違いを判断することが難しいこともあります。
痛む場所や経過には一定の傾向がありますが、すべての痛みを自分だけで区別できるわけではありません。
私が若い頃に経験していた筋肉痛
私は20代の頃、下半身のトレーニングとしてバーベルスクワットを行っていました。
当時は、
「筋肉痛が強く出るほど、筋肉が発達する」
と考えていました。
そのため、スクワットに限らず、できるだけ強い筋肉痛を起こすつもりでトレーニングしていました。
スクワットの翌日には、太もも全体やお尻が強く痛み、小走りすることも難しいほどになることがありました。
昼間に筋トレをすると、夕方頃から筋肉痛を感じ始め、翌日から翌々日頃に強くなり、その後は少しずつ軽くなっていきました。
長い時には、ほぼ完全に違和感がなくなるまで一週間ほどかかることもありました。
筋肉痛がある間は、その筋肉へ力を入れると痛みました。
上腕二頭筋を鍛えたなら、上腕二頭筋全体が痛む。
スクワットで追い込んだなら、太ももの前側やお尻の筋肉全体が痛む。
指で筋肉を押しても、使った筋肉全体に痛みがありました。
一方で、じっとしている時には、それほど痛みを感じませんでした。
筋肉痛は、時間の経過を予測しやすいことがあります
私が経験してきた筋肉痛は、時間とともに変化する流れが比較的分かりやすいものでした。
運動後に現れる。
翌日や翌々日に強くなる。
その後は、日ごとに少しずつ軽くなる。
という経過です。
そのため、
「腕はあと三日ほど休ませよう」
「脚の筋肉痛が消えてから、次の下半身トレーニングを行おう」
と、ある程度の予測を立てることができました。
私は当時、筋肉痛が残っている間は、同じ部位を再び強く追い込まないようにしていました。
筋肉痛を起こすような強度で、同じ部位を毎日追い込み続ければ、回復が追いつかず、身体を傷める可能性もあると考えていたからです。
同じ部位の筋肉痛が少しずつ軽くなっているなら、回復の流れを予測しやすいことがあります。一方で、痛みが増え続ける場合や、経過が分かりにくい場合は注意が必要です。
筋肉痛をトレーニング成果の目印にしなくてよい理由については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
筋肉痛を成果の目印にしなくてよい理由|痛くなくても筋トレは無駄ではありません
関節付近の痛みは、筋肉全体の痛みとは感じ方が違いました
筋肉痛では、トレーニングで使った筋肉全体へ痛みを感じることがあります。
一方で、関節やその周囲を傷めた時には、筋肉全体というより、肩、肘、膝などの関節付近に痛みを感じることがあります。
関節の近くにある筋肉や腱の一部分へ、限られた痛みを感じる場合もあります。
負荷をかけた時に、同じ一点が痛む。
特定の角度で、引っ掛かりや刺すような痛みが出る。
指で押すと、関節付近の限られた部分が痛む。
そのような時は、一般的な筋肉痛とは違う可能性があります。
また、筋肉痛のように毎日少しずつ軽くなるとは限らず、
「数日休めば、このくらいまで回復するだろう」
という予測が立てにくいこともあります。
部位によって、痛みの違いが分かりやすい場合と分かりにくい場合があります
腕のトレーニング後に、上腕二頭筋全体が痛む場合は、どの筋肉を使った結果なのか分かりやすいことがあります。
一方、腰の場合は少し複雑です。
デッドリフトなどで脊柱起立筋を使い、腰の周囲が筋肉痛になることがあります。
その場合も、前屈や起き上がる動作で腰が痛むことがあります。
腰を傷めた時にも、同じような動きで痛みが出ることがあります。
そのため、
「動かすと痛いから、これは筋肉痛」
「安静時に痛くないから、傷めていない」
と、動作だけで決めることは難しい場合があります。
どの種目を行ったのか、痛みが出たタイミング、痛む範囲、その後の経過まで確認する必要があります。
トレーニング中に筋肉へ起こる痛み
筋トレのレップを繰り返すと、使っている筋肉が次第に疲れてきます。
筋肉が張り、膨らんだようなパンプ感も強くなっていきます。
さらに同じ筋肉へ負荷をかけ続けると、筋肉の疲労感だけでなく、焼けるような痛みや、動作を続けることが難しくなるような感覚が強くなることがあります。
私の場合、この筋肉の痛みは、使いたい筋肉へ負荷をかけている時に少しずつ強くなっていきます。
重りを置き、筋肉への緊張を抜くと、パンプ感は残っていても、その強い痛みはすぐに軽くなります。
次のセットを始めると、またレップを繰り返す中で少しずつ筋肉へ痛みが現れます。
私は、使いたい筋肉にしっかりとパンプ感が出ていれば、ひとまずその日のトレーニングは成功だったと考えています。
ただし、筋肉へ効いている時の痛みと、傷める前の痛みを、初心者の方がその場で正確に区別することは難しいと思います。
使っている筋肉の疲労感が強くなることと、関節や一部分へ鋭い痛みが出ることは、同じ「痛み」という言葉でも意味が違う場合があります。
重りを置いたら痛みが消えても、傷めていないとは限りません
私は以前、筋トレで肩を痛めたことがあります。
肩のトレーニング中、レップを繰り返している時に、肩関節か肩の周囲へズキッとした痛みが出ました。
その場で重りを置くと、強い痛みは消えました。
しかし、肩を回すと何となく違和感がありました。
少し休んだ後、もう一度重りを上げようとすると、肩に痛みが出そうな感覚がありました。
そのため、その日は肩のトレーニングを中止しました。

一週間後、同じ種目を再び行おうとしたところ、同じ肩に少し痛みを感じました。
そこで初めて、単なる一時的な痛みではなく、肩を傷めていたのだと気づきました。
その一週間、日常生活では肩をそれほど気にしていなかったと思います。
普段の生活で痛くないことと、トレーニングの負荷に耐えられるところまで回復していることは、同じではありません。
少し治った時に同じ種目を再開し、痛みを長引かせました
私は肩の筋肉をもっと大きくしたいという気持ちがありました。
そのため、二週間ほど経って、ある程度治ったように感じた時に、再び同じ種目を行いました。
肩に違和感があったため、以前とは少し動かす軌道を変えていました。
それでも、トレーニングでは筋肉を追い込みました。
その後、日常生活で服を脱ぐ時に腕をバンザイするような動きをすると、肩に刺すような痛みが出るようになりました。
その痛みは数日では消えませんでした。
そこで、肩のトレーニングを完全に中止し、痛みがなくなるまで休ませました。
はっきりとは覚えていませんが、再び肩を気にせず使えるようになるまで、二か月ほどかかったと思います。
この経験から、私は特に肩のトレーニングでは、限界の重量へ挑戦し続けるより、重さを抑えて回数や動かし方を調整するようになりました。
日常生活で痛みが少ないからといって、以前と同じ負荷へすぐ戻せるとは限りません。
同じ種目で痛みや違和感が再現される場合は、無理に続けないことが大切です。
痛める前の小さな違和感を伝えにくいことがあります
一人で筋トレしている場合は、自分の感覚だけで、その場で運動を止めることができます。
一方、パーソナルトレーニングでは、横にトレーナーがいます。
「あと三回です」
「もう少し頑張りましょう」
「ここからが効くところです」
と鼓舞されることもあります。
そのような時、
「少し違和感があります」
「この痛みは、続けてよい痛みなのか分かりません」
と言い出しにくい方もいると思います。
弱いと思われたくない。
せっかく指導してもらっているので、言われた回数まで行いたい。
専門家が大丈夫だと言っているのだから、自分の感覚より指示を信じた方がよい。
そのように考えて、違和感を我慢してしまうことがあります。
痛みや違和感を伝えることは、トレーニングを邪魔する行為ではありません。重さや動かし方を身体に合わせるための大切な情報です。

初心者には、パンプの痛みか怪我の予兆か分からないことがあります
トレーニング経験が長くなると、
使っている筋肉の疲労感。
パンプしている時の痛み。
関節付近に出る違和感。
いつもと違う軌道の感覚。
などを、少しずつ区別できるようになることがあります。
それでも、すべてを正確に判断できるわけではありません。
私も、肩を痛めた経験があったからこそ、
「あの時のズキッとした感覚は、続けてはいけない痛みだった」
と後から理解できました。
初心者の方は、まだ比較できる過去の感覚がありません。
そのため、トレーナー側も、本人の表情やフォームだけを見るのではなく、
どこが痛むのか。
筋肉全体なのか、一点なのか。
重りを置いた後も違和感があるのか。
同じ動きをすると再び痛むのか。
を丁寧に確認する必要があります。
健康のための筋トレなら、強く効かせなくてもよいことがあります
筋肉を大きくしたい場合は、使いたい筋肉へある程度しっかりと負荷をかける必要があります。
一方で、健康のために身体を動かしたい方が、毎回限界まで筋肉を追い込む必要はありません。
特に身体が弱っている方や、ご高齢の方は、最初から筋肉や関節に強い緊張がある場合があります。
そのような方に、強いパンプ感や限界までの疲労を求めれば、運動が身体へ強すぎる刺激になることがあります。
私は大げさに言えば、
「最大限に効かせようとして身体を痛めるくらいなら、最初はほとんど効いていないように感じる運動でもよい」
と考えています。
筋肉を大きく動かせていなくても、手足をゆっくり動かし、筋肉が伸び縮みすることで、運動を始めるきっかけになります。
その動きで身体に問題が出ないことを確認してから、必要に応じて少しずつ負荷を増やします。
もちろん、ご高齢の方でも筋肉を大きくしたいという目標がある場合は、身体の状態を確認したうえで、少し頑張るトレーニングを選ぶこともあります。
大切なのは、年齢だけで内容を決めるのではなく、その方の身体と目的に合わせることです。
痛めた種目が分かるなら、いったんその種目を外します
身体を痛めた時に、どの種目で痛みが出たのか分かる場合があります。
たとえば、初心者の方が下半身のトレーニングとしてスクワットだけを行い、その後に脚や膝を痛めたなら、スクワットのどこかに原因があった可能性を考えやすくなります。
そのような時は、まず同じスクワットを繰り返さないことが安全です。
さらに、スクワットのどの場面で違和感が出るのかを確認します。
しゃがみ始める時。
深い位置まで下りた時。
一番下から立ち上がる時。
膝が伸び切る手前。
それぞれで、身体へかかる負担は異なります。
初めての方に一度に多くの種目を行うと、後から痛みが出た時に、どの運動が合わなかったのか分かりにくくなります。
その意味でも、最初は種目数を少なくし、一つずつ身体の反応を確認する方法がよいと思います。
脚を痛めたからといって、下半身を一切鍛えないとは限りません
足腰を強くしたい方がスクワットで痛みを感じた場合、下半身の運動をすべて諦めなければならないとは限りません。
ただし、痛みの状態を確認する前に、別の種目へすぐ移ればよいとも限りません。
まず、どこを痛めた可能性があるのか。
どの動きで痛みが出るのか。
日常生活でも痛むのか。
腫れやしびれなどがないか。
を確認します。

その後、問題がなければ、
- ● 椅子からゆっくり立ち上がる
- ● 壁や手すりにつかまって行う
- ● しゃがむ範囲を浅くする
- ● 重りを持たずに行う
- ● 別の下半身種目へ変更する
など、その方に合う方法を探します。
股関節や足首の形、関節の動き、身体の緊張などによっては、一般的な深いスクワットが行いづらい方もいます。
その人に合わない種目を、正しいフォームだと思って続ければ、一部分へ負担が集中する可能性があります。
全可動域へ無理に身体を合わせず、現在の身体で制御できる範囲を探す考え方については、こちらで紹介しています。
筋トレの可動域は広いほどよいのか|今の身体で制御できる範囲から始める
専門家の感覚が、そのまま初心者に当てはまるとは限りません
トレーナー自身が、筋肉を使う感覚に優れ、難しい種目もすぐに行える人である場合があります。
その能力は、指導者として大きな強みになります。
一方で、自分にとって自然にできる動きが、初心者にも同じようにできるとは限りません。
筋肉を使う感覚が分からない。
どこへ力を入れればよいか分からない。
見本と同じように動いているつもりでも、別の場所が頑張っている。
そのような方もいます。
指導する側には、自分と相手の身体感覚は同じではないという前提が必要です。
そして、指導を受ける側も、見本どおりにできない自分が悪いと思う必要はありません。
一般的に正しいとされるフォームでも、その方の骨格や関節の動きに合わないことがあります。
正しいフォームが身体に合わないこともある|見本どおりに動けなくても大丈夫です
トレーナーへ、身体の感覚をそのまま伝えてよいのです
パーソナルトレーニング中に違和感がある時は、次のように伝えることができます。
- ● この位置で肩に引っ掛かりを感じます
- ● 筋肉全体ではなく、関節の一部分が痛みます
- ● 重りを置いた後も違和感が残っています
- ● 前回のトレーニング後から痛みが続いています
- ● 今日は重さを軽くしたいです
- ● 動かす範囲を小さくしたいです
- ● この種目は今日は中止したいです
安心して身体の反応を伝えられることも、パーソナルトレーニングを続けるための大切な条件です。
痛みを我慢するよう求められる。
痛みを伝えても、同じ重さや同じ種目が続く。
トレーニングのたびに症状が強くなる。
そのような場合は、担当者や施設を変えることも選択肢の一つです。
痛めた直後に確認したいこと
トレーニング中やトレーニング後に痛みが出た時は、次の点を確認します。
- ● どの種目をしていたのか
- ● 動作のどの位置で痛みが出たのか
- ● 筋肉全体なのか、一部分なのか
- ● 重りを置いた後も違和感が残るのか
- ● 同じ動きをすると痛みが再現されるのか
- ● 日常生活でも痛みがあるのか
- ● 腫れ、熱感、しびれ、力の入りにくさがないか
痛みを再現する運動は、いったん中止します。
痛みが軽くなっても、すぐに以前と同じ重量、回数、可動域へ戻さないようにします。
強い痛みや腫れ、しびれ、急な筋力低下などがある場合は、無理に様子を見続けず、医療機関へご相談ください。
以前と同じメニューへ戻ることを、回復のゴールにしない
身体を痛めた後、
「以前と同じ重量を持てるようになりたい」
「また同じ深さまでスクワットしたい」
と思うことがあります。
しかし、以前の重さやフォームそのものが身体に合っていなかった可能性もあります。
そのため、痛みがなくなった後も、以前のメニューをそのまま再現することだけを目標にしません。
重さを軽くする。
回数を減らす。
可動域を小さくする。
動かす方向を変える。
別の種目を選ぶ。
トレーニング間隔を空ける。
このような調整を行いながら、再び身体の反応を確認します。
痛みは、我慢が足りないという評価ではありません。
重さ、回数、可動域、種目、休息を見直すための身体からの情報です。
痛めた経験があるからこそ、以前より自分の身体に合う方法が分かることもあります。
運動を諦める前に、何が合わなかったのかを一つずつ確認していきましょう。
パーソナルトレーニングで身体を痛めた方へ
太田市の整体院福粋では、パーソナルトレーニングや自己流の筋トレで、肩、腰、膝などに痛みや違和感が出た方にも、現在の身体の状態を確認しながら対応しています。
痛む場所だけでなく、どの種目で、動作のどの位置から、どこへ負担がかかっていたのかを一緒に確認します。
必要に応じて、先に整体で身体の緊張をゆるめることもあります。
運動を再開できる状態であれば、重さや可動域を抑え、痛みの出ない動きから少しずつ確認します。
以前のメニューへ無理に戻すのではなく、その方の目的と現在の身体に合う方法を探します。
身体の状態に応じて、整体、トレーニング、または両方を組み合わせて行います。
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