カルマの山を越える「境界と静けさ」の実践ノート

カルマの山を越える「境界と静けさ」の実践ノート

― 院長メッセージ・静けさシリーズ ―

 

カルマの山と静けさをイメージした光

日々の暮らしの中で、何度も繰り返される出来事があります。
家族との関係、近所や職場との関係、音や言葉に対して湧き上がるイライラ…。

もしそれらが、ただの「嫌な出来事」ではなく、
今生で終わらせたいカルマの“最終章”だとしたらどうでしょうか。

今回は、母とのやりとりや、職場での物音を通して浮かび上がってきた、
「境界」と「静けさ」にまつわるカルマのテーマを、実践ノート風にまとめてみました。
一緒にゆっくり、内側の山を眺めてみましょう。

 

STEP1:いま起きていることを「カルマの最終章」として眺める

まずは、いま目の前で繰り返されている出来事を、
「ただ嫌なこと」ではなく、カルマが最後に見せてくれている“課題”として見つめてみます。

ノートがあれば、次の問いを書き出してみてください。

  • 母との繰り返される「イラッ」は、どんなことを僕に教えようとしているだろう?
  • 職場の同僚の出す音が、ずっと続いているのはなぜだろう?
  • この二つが同時に続いているのは、僕にどんな変化を促しているのだろう?

ポイントは、「問題」ではなく「先生」として眺めてみることです。
それだけで、心の位置が少し高い場所に移動しはじめます。

 

STEP2:夢に現れた「山」を、自分の内側の境界として読む

最近見た夢の中に、山や暗くなる道、越えられない壁、
そして誰かに引き上げてもらう場面がありました。

夢の中の山は、多くの場合、人生の課題や内側の境界の象徴です。
次のように問いかけてみます。

  • 一番印象に残った場面はどこだろう?(暗い山道/沼/壁/引き上げられる瞬間など)
  • そのとき、僕は何から自分を守ろうとしていたのだろう?
  • 僕を引き上げてくれた存在は、誰(何)の象徴に感じるだろう?(ハイヤーセルフ/未来の自分/ソウルバディ…)

夢をたどりながら言葉にしていくと、
「もう一人で頑張らなくていい」というメッセージが、少しずつ浮かび上がってきます。

 

STEP3:外側の出来事の“根っこ”にあるエネルギーを探す

母のひと言や、職場での物音そのものよりも、
大事なのは、それに反応してしまう「内側の波動」です。

次の3つを書き出してみます。

  • いまの僕の中で一番反応しやすいのは、どんな感覚だろう?
    (イライラ/境界を侵される感じ/静けさを壊されたくない気持ち など)
  • その感覚は、体のどこにいるように感じるだろう?(胸/お腹/喉…)
  • その感覚にそっと触れると、どんな「小さな僕」の姿が浮かんでくるだろう?

最後に、それらを一文にまとめてみます。

例)「僕の中の“静けさを守りたい小さな僕”が、まだ胸のあたりに残っている感じがする。」

この一文が、カルマの根っこに光を当てる「扉」になります。

 

STEP4:カルマに「ありがとう」を返す

ここまで見つめてくると、少しだけ、心にスペースが生まれます。
そのスペースから、カルマに向かって、そっとこう言ってみます。

「もう学びました。
ここまで導いてくれて、ありがとう。」

これは、出来事を肯定するためではありません。
「役割はもう終わりでいいよ」と、カルマに告げるための言葉です。

 

STEP5:明日からの「静けさの行動」をひとつ決める

最後に、内側の変化を、小さな行動として形にします。
難しいことでなくて大丈夫です。

  • 母の声に反応する前に、深呼吸を3回してみる
  • 職場で物音がしたとき「これは統合の合図だ」と心の中でつぶやく
  • 職場に入るとき「静けさに戻る」と小さく宣言してからドアを開ける
  • 夜、胸に手を当てて「今日もひとつ、山を進んだ」と自分に伝える

行動が、波動の変化を日常に定着させてくれます。
ほんの小さな一歩で十分です。

 

おわりに ― 気づきはカルマを終わらせる光になる

カルマの山は、外側の誰かや出来事がつくっているように見えて、
実は、僕たちの内側に立ち上がっている山でもあります。

母とのやりとりも、職場での音も、
気づいた瞬間から、少しずつ役目を終えはじめます。

気づきは、カルマを終わらせる光になる。
山を越えるのは、いつも、その光に気づいた後です。

もし、あなたにも似たようなテーマがあるなら、
今日から少しずつ、自分の内側の山と一緒に歩いてみませんか。