2つの心に触れて、静けさが広がる日
― 院長メッセージ・静けさシリーズ ―

午後、Mさんが友人のTさんを連れて来られました。
待合席には、柔らかな空気が流れていました。
Mさんの肩は、少しずつ自由を取り戻していました。
首の横の硬さに手を添えながら、
僕は「呼吸が深まる方向」へ意識を向けていました。
やがて、首と肩が静かに広がり、
右脚の力も、初めてそのまま維持されていました。
その変化をお伝えすると、
Mさんは優しい笑顔で「楽になった」と言われました。
体が回復を思い出す時、
その笑顔は、内なる安心の証のように感じます。
次にTさんの番になりました。
「肩から上が全部おかしい」と語るその表情には、
長い時間、抱えてきたものの影がありました。
話を聴きながら、僕は
原因を探すよりも「光を通す」方向を選びました。
頭と首に酸素が流れるように、
身体がもう一度、自分を信じられるように。
やがて、Tさんの目つきが
ダークな緊張から柔らかさへと変わりました。
「そうだったんですね」と言われた瞬間、
回復のスイッチが静かに入りました。
施術後、「うれしい」と微笑む声がありました。
その言葉の響きが、僕の胸に優しく残りました。
お二人が帰られた後、
なぜか少しだけ「違和感」が残りました。
でも、それはきっと、
二人の波動を同時に受け止めた
僕自身の“調整”だったのだと思います。
ご飯を食べて、深い眠りが訪れました。
体は静かに、新しい波動帯に馴染んでいたのでしょう。
気づけば、心の中に一つの声が響いていました。
「楽しみながら触れているとき、
あなたの手はもう“導き”になっている。」
今日の施術は、
“信頼の継続”と“再生の入口”を教えてくれた日でした。
二つの心が出会い、静けさの中でひとつに溶けていく。
そんな午後でした。
